■
安井仲治写真集 渋谷区立松涛美術館 渋谷区立松濤美術館= 松涛美術館= 共同通信社 2004-11 売り上げランキング : 60,909 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「磁力の表情」と「流氓ユダヤ」が同じ写真家の手によるものだということは、なかなか想像しづらい。マン・レイがドロシア・ラングのような仕事も手がけるというとより伝わりやすいだろうか。どうやってもその姿は頭に浮かびそうにない。それは、マン・レイもドロシア・ラングもプロフェッショナルな写真家として理解されているからであろう。すなわち、彼ら・彼女らの領分は明確に画定されており、その枠内で評価されているのである。それがプロフェッショナルということである。しかし、安井仲治はアマチュア写真家として、そんな領分など関係なく、眼に映る様々なものに接触していく。