・世羅拓人「フィシス」@新宿ニコンサロン
・上田順平「手紙」@新宿ニコンサロン
・盛田哲生「BREAKING UP」@third district gallery
・中村早「FLOWER」@photographers' gallery
・菊地教彦「雨の匂い」@Totem Pole Photo Gallery
・武山友子「甘い憂鬱」@Place M
・瀬戸正人「Cesium 12」@Place M
を観る。


世羅拓人「フィシス」は、川沿いの生命力あふれる茂みを撮影した作品。ただ、フレーム内の完成度に気が向かい過ぎてしまった印象がある。余白があったが、余白なしでアクリルマウントしたほうが自然の荒々しさをより迫力をもって表現できたのではないか。マウントしていなかったせいか、ガラスと写真面がくっついてしまい、汚れがついているように見えてしまったことも残念に感じた。
新宿ニコンサロンのもう一方の部屋で展示されていた上田順平「手紙」は、上述のこともあってか展示への気配りがより伝わってきた。父の描いた絵を撮る際には全体を写さずに細部に寄り、さらに余白なしでアクリルマウントすることで、写されていない絵の部分へも意識が向かい、鑑賞者の頭のなかで絵の全体像を想像させるように展示構成をしている。