s-showさん
確かに、ベルメールの著作にも鏡の描写がありますよね。
第二の人形の写真の序文にあったかと思います。それとラ
カンの鏡像段階説は年代的には交差するのかしないのかち
ょっと分かりませんが。なるほど。『イマージュの解剖
学』に照らし合わせると、バラバラな身体の描写は第一部
と第二部に当たり、間主観的構造は第二部のほうにより妥
当する感じですね。『解剖学』の難しさは第三部の存在
と、その三つの章をどう結ぶかというところなんですよ
ね。間主観的構造とは思いつきませんでした。なるほど。
ちょっと、その視点で著作を再検討してみます。
澁澤の文章をもう一度読んでみたところ、彼は『解剖学』
を一通りは読んでいるみたいなのですが、『解剖学』の中
に頻繁に出てくるアナグラム詩には全くと言っていいほど
言及していません。アナグラムとはそもそも文学的用語で
あり、かつシュルレアリスムの実験詩の一要素であります
から、それが(澁澤によって)無視されていること自体不
思議な気もするのですが、ベルメール受容(紹介)におい
て肉体とアナグラムを結びつけるような人物は誰一人いな
かったのではないでしょうか。またベルメールの人形を見
アナグラムという違うカテゴリー(文学的要素)のもの
を読み取るということは難しく(そもそもベルメールが彼
の「著作」においてアナグラムと称しているだけなのです
から)、彼の著作に触れていない人物は外見的模倣から入
らざる負えなかったような気がします。確かに「シュルレ
アリスト」ハンス・ベルメールという要素がぽっかり抜け
ている気がします。僕もマリオ・Aの写真気に入りました。
そういう撮り方があったか!!みたいな衝撃がありま
した。
そうそう、「骰子の7の目のシリーズ ハンス・ベルメー
ル」に載っていましたね。思い出しました。日本語で読ん
だ記憶だけは残っていたもので。やはり、典拠は不明でし
たか。う〜む。探して見つけ出したい。シュルレアリスム
ラカンベルメール、こころへんは榊山さんが深く研究
してくれるとありがたいですね。他力本願ですが笑。
うわあ、いいなあ。うらやましいです。ウニカの画集はネ
ットか何かで注文されたのですか。福岡で催されたベルメ
ール展の図録(存在するかどうかもちょっと分からないの
ではあるのですが)を探しているのですが、なかなか見つ
からないんですよね。
『眼から眼へ』読了。全く刺激的な内容ではなく、もっと
現代写真に流れる雰囲気を捉えて欲しかった。『ポール・
ド・マン』も読んでいる途中。こちらはなかなか読み応え
のある内容。
そういえば、昨日すっごく久しぶりに蛙を触ってしまった。不可抗力で。
『イマージュの解剖学』復刊ページのアドレス
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