Blaue Katzeさん
お久しぶりです。今回、調べてくださってありがとうござ
います。「THE DOLL」には差がないんですね。1936年と
1949年に出された写真集の写真はどのようにプリントされ
ていたのか興味あるところです。白黒写真は特にコントラ
ストでだいぶイメージが変わってきますからね。それと、
ベルメールの写真が当時のドイツで放映されていたドラマ
の情景を採用しているという報告をしている研究書もあっ
て、シンディ・シャーマンと比較してみるのも面白いと思
います。実際、私もその方向で今調べています。そうです
ね。ベルメールの撮影した全写真を公開してくれたら、も
っと新発見がありそうですよね。人形を記録的に撮影した
というのではない、もっと写真を用いて何かを実行しよう
としている姿が浮かんでくるのではないでしょうか。私の
指導教官もベルメールの写真は記録的ではないのかという
意見を述べていたので、公開されれば正当に「写真家」を
主張できると思うんですけどね。
ウィトゲンシュタインの『哲学探究』読んでます。「アス
ペクト視」という概念をよりよく理解したくって。読んで
るうちに、多木浩二の『写真の誘惑』の失敗は「比喩的に
見る」ということを「私」の領域にまで介入させてしまっ
たことにあるのではないかと。つまり、「私は〜として見
ている」と言うことは私にとっては無意味である(ナイフ
とフォークを眼の前にして「私は今それをナイフとフォー
クとして見ている」と言うことが無意味であるように)一
方で、他人(観察者)は「彼は〜として見ている」という
ことが出来る。う〜ん。もっと明快に論じる必要があるな
あ。更に『哲学探究』読み込みます。