昨日の第4回四谷写真研究会も無事終了。今のところ、講読会がメインの柱になっていますが、そろそろ研究発表も入れていきたいかなあと。
バルトの「ベルナール・フォコン」という論文、分量としては非常に少ない(邦訳で3ページ)のだけど、内容はとても詰まっていて、なんとかうまく調理できないものかと考え中。「さとり」「異種関係性」「不動性」という用語が重要みたいなので、これらがバルトの中でどのように定義されているのかを見極める必要があるかな。さらにこの論文が1978年、すなわち母親が亡くなった翌年であり、『明るい部屋』の2年前に書かれたものであるということも重要。この論文を他の著述とどのように位置づけるか非常に難しいところがある。神話作用以降であるのは確かなんだけど、ストゥディウムもプンクトゥムも出てこなくて、しかも対象は作りこみ写真。この論文をプレ『明るい部屋』と捉えるか、ポスト『神話作用』と捉えるか、もう少し判断を保留しておこうかな。