・新井卓「彼岸の花 Flowers in Equinoctials」@空蓮房
を観る。


ダゲレオタイプをみるときは、絶対的に黒バックが良いと思っていたけれど、空蓮房の真っ白な空間(漆喰でできている)も似合うかもしれない。
ピアノが写ったダゲレオタイプを中心に、左右に彼岸花を写したダゲレオタイプを配置、そして別室では菊を写したダゲレオタイプを壁に立てかけるのではなく、平置き。壁は漆喰で白く塗られ、照明は蝋燭の灯りのみ。今回の展示は「見え辛さ」あるいは「見る主体性」がより明確なかたちで浮き彫りになっていたように思う。「一番よく見える位置」を必死に探す自分の欲望が、蝋燭の灯りによって壁面に映し出される影の動きで手に取るように分かる。